
Q1グランプリ受賞 施工事例紹介



今回ご紹介するのは、大阪府住之江区に所在する「大阪住之江物流センター」にて実施した鳥害対策工事です。本物件は2023年3月に竣工された新築の物流施設で、当初は鳥害が発生していませんでしたが、開所から1年後に車路天井部に設置された「マキベエ(巻取り式緩衝材)」がカラスに突かれ始めたことから、早期対策の依頼を受けた案件です。
当初の計画では、10×13mのネットを9スパン設置する予定でしたが、現地確認の結果、11.8m幅のネットを90mにわたり1枚で張ることが可能と判明。これによりネットの継ぎ目がなく、美観に優れた仕上がりを実現できました。お客様との対話を重ねたうえで、当日の現場判断で仕様変更を柔軟に行い、完成度と顧客満足度の高い工事を提供できました。さらに、共栄会社の新人スタッフを実務OJTに参加させることで、教育の場としても活用した点は、フジナガクオリティの真髄とも言える取り組みです。


本工事は、2025年4月6日~20日の期間にわたり、「大阪住之江物流センター」の1階中央車路部において実施されました。施工対象となったのは、カラス被害の発生したマキベエ設置天井部で、商品の積み下ろしが頻繁に行われる物流動線上でもあり、安全性と施工品質の両立が強く求められた現場でした。
施工当初は、天井部の梁間を単位として10m×13mのネットを9スパンで分割設置する予定でした。しかし現地での実測調査と資材の再確認により、シャッターボックス間の有効幅が11.8mあること、さらに巻束間が均一であることから、1枚物のネット(11.8m×90m)で全体を一括張りできる可能性が判明しました。これによりネットのジョイントが不要となり、見た目の美観向上だけでなく、防鳥性能も一層高まりました。
使用した主資材は「BF3バードネット25」で、対象鳥類はカラス。ネットは天井梁部に沿って吊るす形で設置され、ワイヤー新設や既存躯体との一体的固定により、耐久性・安全性ともに優れた構造を実現しました。作業工程では、特に車両通行の妨げを最小限に抑えるため、人通りの少ない時間帯に作業を集中させ、かつ落下物対策として養生処理も徹底。共栄会社の新人スタッフが一部参加し、先輩社員によるOJTの場ともなり、施工を通じた教育効果も生まれました。
結果として、現場では仕様変更への柔軟な対応、美観に優れた仕上がり、安全確保、若手育成という複数の価値を同時に実現。お客様・現場双方にとって高い満足度を提供する事例となりました。
