
「防鳥」「鳥よけ」という言葉を聞いて、どんな対策を思い浮かべるでしょうか?野球場やゴルフ場で使用されている緑色の防球ネットを思い浮かべる人も少なくないかもしれません。
都市部から郊外まで、糞害を中心に鳥害が深刻化する中、「防鳥ネット」は、最もスタンダードで効果的な防鳥対策として注目されています。近年では、建物の美観を重視し、より目立たない鳥よけ専用のネットも普及しています。
この記事では、防鳥ネットの基礎知識や選び方、コストや最新の対策事例まで、鳥害対策の専門業者の視点から詳しく解説します。
防鳥ネットとは? ─ 基本知識と必要性

「防鳥ネット」の基礎知識を解説する前に、そもそも鳥害とはどんなものか説明しましょう。
鳥害とは、鳥が引き起こす様々な被害の総称です。主な例として、以下のようなものが挙げられます。
- 糞害
建物の美観を損ねるだけでなく、悪臭や衛生面での問題を引き起こします。特に糞には感染症のリスクも潜んでいます。
- 騒音
鳥が集まることで発生する鳴き声は、周辺住民に大きなストレスを与えます。
- 設備破損
糞の蓄積により、水道管破裂や吊り橋落下、屋上の排水管詰まりによるプール化といった、建築物や設備に深刻な被害も引き起こした事例も報告されています。
- 美観の損害
建物の外観を損ね、資産価値の低下に繋がります。観光地や商業施設など、特に人が集まる場所では、糞の堆積や壁面、看板への糞害は訪れる人々に不衛生な印象を与えてしまいます。
⇒ 代表的な4大鳥害についてはこちらでも詳しく解説しています。
鳥は飛びながら糞をすることはありません。同じ場所に止まって、飛び立つ際に糞をする習性があるため、糞が同じ場所に積もりやすい特徴があります。特に鳩は執着心が強く、同じ場所に留まりたがる性質があるため、糞の堆積が問題になりやすい傾向にあります。
防鳥ネットは、鳥の侵入を物理的に完全に遮断し、鳥が止まる場所をなくす役割を担います。天井や側面など、様々な場所に設置することで、鳥害を根本から解決することが可能です。ゴルフの練習場でよく見る緑色の防球ネットと比較して、防鳥ネットの耐久性は低いものの、鳥の侵入防止には十分な性能を持ち、コストを抑えられる利点があります。
【事例紹介】工場・ベランダ・屋上などでの設置ニーズ
フジナガの防鳥ネット施工実績においては、工場やマンションのベランダが全体の約8割を占めています。
工場では庇の下やトラックヤードでの設置が多く見られます。
意外に思われるかもしれませんが、屋上への設置は多くありません。鳩が天敵に狙われることを避けるため、室外機下や太陽光パネル下を除きあまり営巣をしないからです。屋上の被害は気付きにくく、困る人が少ないことも一因といえます。
防鳥ネットの種類と比較 ─ 用途に応じた選び方

防鳥ネットには、様々な種類があり、用途に応じた適切な選択が重要です。フジナガでは、主に以下の基準でネットを使い分けています。
目幅の違いとターゲット鳥種
フジナガの防鳥ネットは、目幅によって3種類に分けられます。
50mm: 主にカラス対策に使用
25mm: 主に鳩対策に使用
15mm: 主にスズメ対策に使用
材質の特徴と選定基準
フジナガの防鳥ネットには、「単線ポリエチレンネット」「撚り(より)線(防球ネット)」「防炎ネット」「ステンレスネット」の4種類の素材があります。
- 単線ポリエチレンネット
張ったままであれば破れにくいですが、カーテン式など耐久性が必要な場合には不向きです。

- 撚り(より)線(防球ネット)
人が引っ張る可能性がある場所など、耐久性が求められる場合に適しています。

- 防炎ネット
燃える性質はありますが、燃え広がりにくい特性を持っています。建築法規により、室内のネット設置には防炎ネットが必須です。

- オールステンレスネット
不燃性であり、ボイラー室のような高温になる可能性がある場所や、錆が懸念される沿岸部での使用が推奨されます。また、美観を重視する場合にも選ばれることが多いネットです。
単線ネットは目立ちにくい仕様になっている一方、ステンレスネットは見えるようにしつつも美観を保つことができます。対策する場所によって耐久性や耐火性、そして美観への配慮を重視し、お客様のニーズに合わせた最適なネットの使い分けを提案しています。

単線ネットは目立ちにくい仕様になっている一方、ステンレスネットは見えるようにしつつも美観を保つことができます。対策する場所によって耐久性や耐火性、そして美観への配慮を重視し、お客様のニーズに合わせた最適なネットの使い分けを提案しています。

【自社製品紹介】フジナガの防鳥ネットの特徴(耐候性・設置しやすさ)
フジナガの防鳥ネットは、長年の実績と経験に基づいた高品質な製品を提供しています。
中でも、オールステンレスネットは、耐久性・強度はもちろん、フジナガ独自の十字型止め具固定により、ずれる心配がなく強度と安定性がさらにアップした自慢の商品です。

防鳥ネットの設置方法 ─ プロによる施工とDIYの違い

防鳥ネットはDIYでの設置も可能ですが、プロによる施工と比較すると、以下のような違いがあります。
プロは鳥の知識に基づいて侵入経路を徹底的に調査し、わずかな隙間も見逃しません。
例えば、マンションのベランダのパーテーション下にある2、3センチの隙間など、一般の方が見落としがちな場所からも鳩が侵入する可能性があります。特に鳩は帰巣本能と執着心が強く、メインルートが塞がれても別の隙間から侵入しようとする習性があります。鳩はこぶし大の隙間でも頭さえ通れば侵入できるため、専門的な知識と施工が不可欠です。
フジナガの現地調査では、5センチの隙間がないかを探し、プランニングを立てます。
また、建物の意匠の観点からすると、できることなら防鳥ネットは貼りたくないものです。それをいかに目立たせずに対策するかがプロとしての腕の見せ所です。
専門業者に依頼することで一度で問題を解決でき、DIYよりもコストはかかるかもしれませんが、対策に悩む時間や手間を省くことができます。
【自社サービス紹介】フジナガの施工実績と対応エリア

フジナガは、年間約5000件の工事実績と15年以上の経験を持つ鳥害対策のプロフェッショナルです。個人宅からマンション、商業施設、道の駅まで、幅広い場所での施工に対応しています。全国に拠点を持ち、フットワークが軽い点も強みです。お客様との密なコンタクトを重視し、施工後も定期的な連絡や現地確認を無償で行い、アフターフォローも万全です。
防鳥ネットの導入コストとランニングコスト

- 初期費用の相場と設置費用の内訳
防鳥ネットの設置費用は、設置場所の広さや形状、選定するネットの種類、施工の難易度などによって変動します。フジナガでは、お問い合わせ後、担当拠点の営業担当者が速やかに現地調査を行い、詳細な見積もりを提示します。
- メンテナンスコスト・耐久年数で見るトータルコスト
フジナガの防鳥ネットの設置には、基本的にランニングコストはかかりません。防鳥ネットは、イニシャルコストで10年間使用が可能なので、長期的な視点で見ると非常にコストパフォーマンスが高いと言えます。一般的な防球ネットも耐久年数10年以上とされていますが、建物の経年劣化や突風や積雪などによってネットも影響を受ける可能性があります。
【自社サービス紹介】長期耐久型ネットのコストパフォーマンス事例
フジナガでは、5年間の保証期間中に限り、保証のアフターフォローとして施工後半年、1年、3年、5年のタイミングで定期連絡や現地確認を無償で行っています。これにより、お客様は安心して長期的に防鳥ネットをご利用いただけます。
防鳥ネット以外の対策と併用商品
防鳥ネットで覆いきれない場所や、より効果的な対策が必要な場合には、他の鳥害対策製品との併用を提案しています。
■防鳥ピン(バードピン)·ワイヤーとの補完商品
照明の上や配管などネットで覆いきれない場所には、防鳥ピンや防鳥ワイヤーなどの併用がおすすめです。

【導入例】ネット+防鳥ワイヤー併用の成功事例紹介
複数の製品を組み合わせることで、建物全体の鳥害対策効果を高めることができます。広範囲をネットでカバーしつつ、鳥が止まりやすい特定の箇所にはバードピンやワイヤーを設置することで、より確実な対策が可能です。

導入を検討中の方へ ─ フジナガの強みと提案

■フジナガの防鳥対策トータルサポート体制
フジナガの強みは、全国に拠点を持ち、フットワークが軽い点です。年間約5000件の工事実績と15年以上の経験による豊富な事例、そして何よりも失敗事例を全国で共有し、改善を重ねている点が挙げられます。これにより、地域特性に応じた最適な提案が可能になっています。
■設計·施工·アフターフォローの一貫対応
フジナガでは、問い合わせから現地調査、設計、施工、アフターフォローまでを一貫して行っています。営業担当者は設計図面を読み解く知識があり、ゼネコンとのやり取りもスムーズです。また、鳥の知識においては設計士よりも深い知識を持っていると自負しています。防鳥ネットは現地での加工が可能なため、設計図との多少の誤差があっても柔軟に対応できる点が強みです。
■お問い合わせから見積もり·現地調査までの流れ
お問い合わせをいただくと、担当拠点の営業担当者がすぐに連絡を取り、日程調整後、速やかに現地調査に伺います。見積もりは現地調査後に確定するため、事前の概算はあくまで目安となります。
よくある質問(FAQ)
Q.設置に許可は必要ですか?
A.建物の規模や設置場所によって、建築法規や自治体の条例など、何らかの許可が必要になる場合があります。フジナガの営業担当者は、設計図面を読み解く知識を持っており、適切なアドバイスとサポートを提供します。
Q.対応地域・納期はどれくらい?
A.フジナガは全国に拠点を持ち、全国各地での施工に対応しています。納期については、現地調査後のお見積もりの際に詳しくご説明させていただきます。
プロによる“目立たせず、止まらせない” 防鳥ネット対策がおすすめ!

フジナガは、長年の経験と実績に基づき、防鳥ネットによる“目立たせず、止まらせない”対策を実施し、建物の価値や美観、快適な空間を守ります。
鳥害の被害経験がない方にはその深刻さが伝わりにくいことがありますが、フジナガは将来的に鳥害対策が太陽光パネルのように認知度が上がり、新築ビルでの導入検討項目になることを目指しています。お客様との密なコンタクトを重視し、鳥害対策の重要性を理解してもらうための啓蒙活動にも注力してまいります。
防鳥ネットの設置をご検討中の方は、ぜひフジナガにご相談ください。プロの知識と技術で、皆様のお悩みを解決いたします。