鳥害対策には防鳥ネットやピン、ワイヤーなどさまざまな手法がありますが、近年、建築時のデザイン維持と高い防鳥効果を両立したい現場を中心に採用が増えているのが「電気ショック」による鳥害対策です。名前だけを聞くと、「鳥を感電死させる危険な装置なのでは?」「人間が触れても大丈夫?」といった不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際には鳥の学習能力を活かした、合理的で鳥にも優しい対策です。

この記事では、電気ショック装置の仕組みや安全性、適した設置場所について、鳥害対策の専門業者の視点から詳しく解説します。

電気ショック装置の「真実」:作用メカニズムと安全性

電気ショックは、鳥が好んでとまる建物のパラペット(端部)や屋上などに通電ラインを設置し、鳥が着地した瞬間に弱い電気刺激を与える防鳥対策です。

「電気ショック」と聞くと、強い電流を想像される方も多いかもしれませんが、鳥類用に設計された電気ショックの刺激は、鳥を殺傷するものではありません。例えるならば、人が冬場に感じる静電気に近い感覚で、鳥が「嫌だ」「危険だ」と認識できる程度の刺激です。また、常に電流が流れるわけではなく、鳥が着地した瞬間に一瞬だけ電流が流れる「パルス電流」を使用しているため、鳥は死傷することなくすぐに飛び立つことが可能です。

鳥は非常に学習能力が高いため、一度不快な体験をするとその場所を「危険な場所」として記憶し、同じ場所に近づかなくなります。つまり、 “痛み”で追い払うのではなく、 “慣れない刺激による嫌悪感”を与えることで、建物そのものを鳥にとって「居心地の悪い環境」に変えていくのが、電気ショックの作用メカニズムです。

電気ショック対策が効果を発揮する設置環境と鳥種

建物のパラペット(端部)や屋上に、“寄り付かせない” ことを目的とする場合、バードピンやネットでの物理的な対策も一定の効果は期待できますが、端部だけを対策しても、内部へ侵入されてしまうケースも少なくありません。
その点、電気ショックは鳥の執着心そのものを断ち切ることができるので、より高い防鳥効果が見込めます。

特に学習能力の高いカラスでは、一度の接触で効果が現れることも少なくありません。執着心の高いハトの場合は、複数回飛来するケースもありますが、それでもピンやワイヤーと比べると忌避効果は大きいといえます。一方、サギやカモメのような大型で足に水かきのある水鳥は、電気刺激が伝わりにくく、正直なところ効果はあまり期待できません。鳥それぞれの特性を見極めたうえで、最適な対策を選ぶことが重要です。

▼ カラス、ハト、カモメの生態、習性についてはこちらでも詳しく解説しています。

⇒カラスの鳥害対策とは!?長期戦の覚悟は必要?

⇒ハト対策の第一歩。ハトの生態、習性について

⇒カモメの対策とは!?都会に巣を作るカモメもいる!?

電気ショックは導入コストがかかるので一戸建て住宅への設置は少なく、主にビルや工場、倉庫などの大型建築物で採用されています。設置箇所としては屋上や屋根の端部が一般的ですが、すでに屋根全体に鳥が集まり、糞害が深刻化している場合には、屋根全体をカバーするように通電ラインを配置することもあります。

近年は、美観を重視する新築物件において、設計段階から電気ショック対策を織り込む事例も増えてきました。実際、鳥害が発生してから設置するよりも、新築時から導入しておくほうが防鳥効果は高く、長期的な鳥害防止を考えるうえで、有効な選択肢のひとつといえるでしょう。

フジナガ独自の電気ショック装置の強み

フジナガの鳥類用電気ショック装置は、イノシシや鹿の獣害対策用電気柵の技術をベースに、鳥害対策用に最適化した製品です。高い通電性と、建物の美観を損なわない優れたデザイン性が大きな特長です。
製品ラインナップは大きく2タイプあり、空中に浮いた3本線の構造を持つ「Eライン」と、目立たず建物になじみやすい「Eフラット」を展開しています。

  • Eライン(ガイシタイプ)
    取り付け部材に接着強度と耐候性に優れた特許素材を使用しており、過酷な屋外環境でも長期間にわたり安定した通電と固定力を維持します。

Eライン(ガイシタイプ)

  • Eフラット(シートタイプ)
    シートタイプの電気ショック装置では、雨天時に水が溜まった際の放電が課題でしたが、フジナガの「Eフラット」は雨を感知すると自動で通電を停止し、乾燥後に通電を再開する独自の雨水センサーを搭載し、安定した稼働を実現しています。

Eフラット(シートタイプ)

電気ショックは運用コスト面でも優れており、ソーラーパネルを用いた蓄電方式により、省エネかつメンテナンスフリーに近い運用が可能です。設置環境にもよりますが、数年に一度のバッテリー交換を行うだけで安定した効果を維持できます。
また、設置距離が長くなるほど1メートルあたりの施工単価が下がるため、一定規模以上の現場では費用対効果の高い対策となります。

さらに、フジナガの電気ショックは5年間の効果保証がついているのもポイントです。設置後に通電部に不具合や取り付け具の脱落などが発生した場合には、迅速な対応を行っています。
(※通電部の保証は5年、電気ショック本体(電源器)の保証は1年です)

フジナガの保証

他の鳥害対策との組み合わせ事例

電気ショックは単独でも高い忌避効果を発揮しますが、他の鳥害対策と組み合わせることで、より確実で長期的な成果につながります。代表的なのが、防鳥ネットとの併用です。

例えば、マンションのバルコニーで巣作り被害が発生しているケースでは、まず防鳥ネットで侵入経路を物理的に遮断します。しかし、これまで侵入できていた場所に入れなくなった鳥が、建物の最上部や庇の上などに止まって様子をうかがうことがあります。そこで、その「様子見」のポイントに電気ショックを設置することで、鳥の定着を防ぎ、建物全体の鳥害リスクを大きく下げることができます。

下記のように電気ショックとバードネットを併用した鳥害対策実績も多数あります。

カルビー(株)各務原工場

日本ハムファクトリー(株)茨城工場

岡三証券グループ津ビル

安全性・持続性・美観を重視するなら専門業者へ

電気ショック対策は、持続的な忌避効果と安全性、そして美観の維持を同時に実現できる、非常に優れた鳥害対策です。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、鳥の種類や行動特性、建物の構造を踏まえた専門的な設計と施工が欠かせません。
フジナガは、鳥害対策専門業者としての豊富な経験やノウハウをもとに、長期的に効果の続く対策を提案いたします。

下記のように電気ショックで意匠性と防鳥効果を両立した鳥害対策実績も多数あります。

坂松山高岳 一心寺

大阪重粒子線センター

イオン土浦ショッピングセンター

鳴門競艇場

鳥害にお悩みの方や、新築物件の防鳥対策を検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。