
「防鳥ネット」と聞いて、多くの方がゴルフ練習場の緑色のネットを思い浮かべるのではないでしょうか?しかし、マンションオーナーや建築関係の間では、「防鳥対策はしたいが、緑色のネットは目立ちすぎるので建物の美観を損ねてしまう・・・」という声をよく聞きます。
景観への配慮が求められる現代において、なるべく目立たない鳥害対策が、建築物の美観保護と資産価値維持に欠かせない要素になっていると言えるでしょう。
本記事では、美観に配慮した対策のポイントや、フジナガが使用している“美観を損なわない最新アイテム”、それを取り入れた実際の成功事例を、鳥害対策の専門業者の視点から詳しく解説します。
なぜ美観が重要なのか?鳥害が建築物にもたらす2つの問題
鳥害対策において美観が重要視される背景には、鳥害が建築物にもたらす2つの問題があります。
- 糞害・衛生問題・騒音などが建築物に与える深刻なダメージ
ハトなどによる鳥害は、建築物の美観と資産価値を著しく損なう要因となります。糞が建物周辺に堆積していると、不衛生な印象を与えるだけでなく、排水詰まりによる雨漏りの原因になることもあります。悪臭や、鳥の鳴き声による騒音は生活環境を悪化させ、建物全体の資産価値を低下させてしまいます。特にハトの糞に含まれる酸性成分は鉄骨を腐食させるため注意が必要です。長期間放置された糞は、除去してもコンクリートの変色が残るなど、一度糞害が起きてしまうと完全に元に戻すことは困難で、修繕コストもかかってしまいます。


⇒代表的な4大鳥害についてはこちらでも詳しく解説しています。
- 建物全体の印象や、街の景観を損なうリスク
かつて「防鳥ネット」として主流であったゴルフ練習場で見る緑色のネットは、建物全体の印象を損ねてしまうという課題がありました。
例えば、マンション購入を検討している方が、「新築でキレイだし、立地などの条件もいい!」と実際に下見に行った際、緑色のネットが設置してあるのを見て「緑色のネットが目立っていてキレイな外観が台無し・・・」と購入を躊躇したというケースを聞いたこともあります。
観光地、商業施設、病院など、多くの人が利用する場所では、特に美観やイメージを重視される傾向にあります。「訪れた人が気にならないくらい、目立たない鳥害対策をして欲しい」というニーズが近年ますます高まっています。

美観を損なわない鳥害対策のポイント
美観を損なわずに建造物の鳥害対策を行う際には、以下のポイントが重要です。
■ 設計段階から防鳥対策を組み込むことが理想
建物の設計段階から防鳥対策を組み込んでおくことが、建物に自然に溶け込む美しい仕上がりを実現する上で理想的です。
そのためには、マンション建設に携わるゼネコンや建築士に、鳥害対策の重要性を認知してもらう必要があります。近年、都市部では鳥害対策への意識が高まっていますが、地方ではいまだに「デザイン性の高い新築マンションに緑色のネットはちょっと・・・」と敬遠されるなど、いまだに意識の低さを感じるのが現状です。フジナガでは、そういった地域にも地道に足を運び、鳥害対策の重要性や美観を損なわない製品があることを周知する営業活動に力を入れています。

■ 美観を損なわない物理的対策が有効
観光地や商業施設など、多くの人々が訪れる場所での鳥害対策は、鳥害をしっかり防ぎながらも、訪れる人に圧迫感や違和感を抱かせない形状・素材・色調の防鳥アイテムを選ぶことが推奨されます。
■ 長期耐久性と低頻度施工を心がける
頻繁な施工は建物の美観を損ねる可能性もあります。そのため、耐久性の高い素材や設置方法を選択することが重要です。
■ 専門業者と建物所有者による綿密な打ち合わせが必要
鳥害対策の専門業者は美観を損なわない設置方法などのノウハウや、防鳥アイテムの品揃えが豊富です。プロに相談することで、建物の特性や環境に応じた最適な対策を提案してもらうことが可能です。
フジナガが誇る、美観を重視した防鳥アイテム
フジナガでは物理的に鳥の侵入を防ぐ高い効果はもちろん、目立たない形状・素材・色調のアイテムを豊富に取り揃えています。下記はその一例です。
- 実用新案取得!フジナガが誇る最新アイテム、「オールステンレスの防鳥ネット」
当社が開発したオールステンレス防鳥ネットは、建物の美観を損なわず、ハイクオリティ&スタイリッシュな外観に仕上がるため、美観を重視する建物や施設にオススメのアイテムです。劣化や錆にも強く耐久性に優れているだけでなく、火気がある場所でも使用する事が可能です。
BF3バードネット オールステンレス25/50
- 美観を損ねない、高級感のある「防鳥ワイヤー」
従来からのワイヤー方式における耐久・美観面を強化し、フジナガオリジナルの工法・対策を取り入れた、スマートで実用性の高い防鳥ワイヤーです。ワイヤー、ステイ(支柱や固定具)ともに、シルバーと黒をご用意しているので、設置場所によって目立たないカラーを選ぶことができます。

- カラーバリエーションや素材が豊富な「防鳥ピン」
当社の防鳥ピンは、ピンの部分がステンレス製で設置しても目立ちにくいのが特徴です。土台は耐久・耐候性に優れた最高級グレードの樹脂「ポリカーボネート」製で、透明、アイボリー、ベージュ、赤茶、グレー、黒の6色
をご用意。設置場所の色に合わせることで美観を維持することが可能です。

ピン、土台ともにステンレス製のバードピンも取り扱っています。シンプルなデザインにより、設置後の違和感を最小限に抑えます。

- 屋上の外周対策に最適な「電気ショック」
電気ショックも美観を損なわずに被害を防ぐことができる効果的な方法です。屋上の外周に設置する事例も多く、大変喜ばれています。ただし、例えば鹿児島県は降り積もる火山灰が電気系統に影響を与えるリスクがあるなど、導入に適していない地域もあります。気になる方はお問い合わせください。

美観を維持しながら鳥害を防いだ成功事例
美観を維持しながら鳥害を防いだ成功事例のひとつをご紹介します。

天文館地区といえば、大きなデパートや観光客に有名なお店を有する鹿児島県最大の繁華街です。天文館アーケードの天井部分に、オールステンレスの防鳥ネットを設置しました。

当初は黒の被膜ステンレスワイヤーを2メートル四方の箱型のH鋼全部に張り巡らせる対策が候補に挙がっていました。

しかし、「設置後の見た目があまり良くないのでは?」という懸念が浮上。当時、フジナガのオリジナル商品として開発されたステンレスネットがこの現場に最適ではないかという声が社内で挙がりました。
「これほど広範囲にステンレスネットを設置している現場はまだ全国的に珍しく、最先端の防鳥対策を行っている象徴的な場所となるはず」とお客さまにご提案したところ、興味を持っていただき、サンプル提出、デモ施工を経て、導入に至りました。
アーケード利用者からは「そんな対策がしてあるなんて気付かなかった」という声が多数寄せられ、景観や建築デザインに溶け込む自然な仕上がりが実現できました。高い耐久性も含め、お客さまに大変ご満足いただいています。
美観と調和する鳥害対策で、建築物の価値を守る
建築物を鳥害から守り、美観を維持することは、建物の価値を守る上で非常に重要です。
フジナガは、「鳥と人との共生」を社是とし、鳥を傷つけない鳥害対策アイテムの開発や、鳥の生態保全を前提とした鳥害対策の推進に取り組んでいます。
美観に配慮した施工経験が豊富な鳥害対策プランナーが、現地調査の上、現場の状況や条件にあったプランをご提案し、お客様の鳥害対策へのご理解とご安心をサポートさせていただきます。施工方法・資材への疑問や不安をお持ちの方はお気軽にご相談下さい。
下記のように美観を意識した鳥害対策実績も多数あります。




鳥害にお困りの際はぜひご相談下さい。